AYNIW TEPO Bass 堀 一也の記憶ブログ

AYNIW TEPOのベース堀 一也によるBlog日記

上半期最も聴いたアルバム

2019年上半期が終わった。

 

音楽には色んなタイプの良さがある。ジャケットを置いておくだけで良い作品もあるし、数ヶ月に一度聴く良い作品、色んな要素で測ることが出来ると思うが、単純に聴いた回数で測ると何を最も多く聴いたのか。

 

回数までは数えていないが、今年上半期はおそらくこのアルバム。

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Avey Tare『Cows on Hourglass Pond』

アニマルコレクティブのボーカリスト、エイヴィーテアの今年リリースのソロアルバム。

 

勿論好きだから何度も聴いているし、一日に一度は必ずどこかのタイミングで聴いている。

 

味の無くならないスルメの如く、ずっと口の中に残っている感じ。止まらない。

 

心なしかジャケットもイカに見える。

(実際はタイトルの通り牛だろう)

 

ただ一見派手さはないので、近しいミュージシャンも含めてこの作品を話題に上げている人は一人も知らない。なので誰にも言えずにいる。

 

雑念のない流れ、作品の為に全ての音が一貫して存在しているようなアルバム。

 

一度はこんな純度の高い作品を作ってみたい。

 

本人に会って感動を伝えたいなぁ。

 

 

 

チューニング

奈良に戻って五日目。

 

三日間スタジオが続いたが今日はオフ。

 

ついに免許を取得してしまった美里の運転で祖父母の家に久しぶりにご挨拶に行き、

 

長崎産の冷凍きびなご(魚)をお土産に手渡しそのままご飯をご馳走になったり、

 

祖父をカラオケ教室とコーナンまで送迎したり、

 

めだかを買いにコーナンに来ていたレッドスニーカーズのヨウセイにたまたま会ったり、

 

帰宅してからはベースの弦を交換して、モジュラーシンセを半日触り、

 

長崎宅用のダイニングテーブルをネットで選んで購入したり、

 

そして一日の最後に今ベースを弾いている。

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最近はやりたいことが多過ぎてあたふた気味。

次から次にアイデアは湧いてくるが、スケジュール的に現実的ではない。

 

何を優先するか、考えるほど自分が優柔不断なことに気付く。

 

なので今日みたいに家族や親戚に会って話すとフラットに戻れて良いもんだ。

基盤はいつもここだと教えてくれる気がする。

 

この文章を書いている間は気に入っているAYNIW TEPOの新曲のマテリアルを聴き、

あとは眠る。

 

朝からはまた別バンドのスタジオ。

 

 

ありがとう。

 

 

 

生活

美里と猫のテトが長崎にやってきた。

必要な家具なんかも少しずつ揃って来て、生活というものが始まったような気がしている。

 

連日続いていた外食も終わり、

作ってくれたメシを食べながらワインを飲んでレコードを聴く。

 

これだけで十分生きる理由だな、と上機嫌になっていたら早速ワイングラスを割ってしまった。

 

音は生活に響いていく、楽器など持たなくとも。それを久しぶりに感じている。

 

レコードに針を落とす時は音の響きに心を震わせたい時。

 

この数日久しぶりに出して聴いていたのは

Sufjan Stevensのアルバム『Seven Swans』と

Idaのアルバム『Will You Find Me』f:id:KazuyaHori:20190625042617j:image f:id:KazuyaHori:20190625042630j:image

染み込む2枚。

 

今は素敵な引っ越し祝いを山盛りくれた友人達の為に、アルバムでも一枚作らないといけないなという気分でいる。

 

 

今年梅雨はやって来るのだろうか。

 

 

新しい部屋

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長崎出島から同じ市内の魚の町というところへ引っ越した。

 

やっとレコードプレーヤーを設置したのでCARDの "新しい部屋" を早速聴いている。

 

今日は退去する部屋の掃除へ。

不動産屋には清掃業者が入るので掃除しなくても大丈夫ですよと言われたがそういうことではない。

 

引っ越しの数日前から、荷づくりで生活のペースは乱れ、音楽はまともに聴けないし作業もできない、緊張までして少し辛い日々だった。

 

できるならあまり引っ越しはしたくないものだな。

 

ただ、この新しい部屋は陽当たりも良く、ベランダも広くて気持ちが良い。

家の前にはめがね橋という観光名所があり、川沿いは公園になっていてゆったりとした雰囲気。

 

夕方川沿いの道を歩きながらここで良かったと心底思えた。

 

それから作業スペースが完成。

ベースを繋いで弾いてみたが近所への音漏れもほとんど無さそうで安心している。

 

 

映画の話。

昔一度観たタクシードライバーがまた観たくなって借りて来て観たが、やっぱり今回も不思議な気持ちになった。なんとも言えない、社会と人間の歪みを見るような映画。

 

若かりしロバート・デニーロジョディ・フォスターはとんでもなく異才を放っていた。

 

"新しい部屋"

この曲好きだなぁ。

 

 

さようなら出島

3年間一人で暮らした出島のアパートを去ることに。引っ越しが来週に迫り、ようやく重い腰を上げようというところ。

 

出島は海辺のすぐ近くで、会社にも徒歩5分、目の前に美術館もあり気に入ってた場所ではあった。何より名前がポップだし。

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美里と猫のテトが長崎に来て一緒に暮らすことになり、少し広いアパートへ越すことに。徒歩15分圏内だが。

 

思い入れが沢山あるかと聞かれたらパッとエピソードは出ないが、知らない街に来て一人の時間を過ごしたこの部屋には成仏していない空想、感情の霊達が充満しているかもしれない。

 

などと書いているうちに少しだけ寂しい気持ちも湧いて来た。

 

それにここは昼夜問わず、有り得ない音量で音楽を演奏できたし聴けたので、制作に十分役立ってくれた思う。

 

今月から夫婦共に長崎在住になるが、バンドの活動は今と変わらず月2回程は奈良に帰る予定。奈良に帰って生活できる日はまだ数年後だと思う。

 

最近はベースが楽しい。

演奏もそうだが、答えを探す感じでフレーズを考えるのが楽しい。

ベースはまぁまぁ得意かもしれない。

 

新しい家でもきっとまずオーディオからセッティングしてしまうことだろう。

 

新しい家の近所には美味いコーヒーと紅茶の店があって嬉しい。世界中の豆から選べてドリップして貰えるお店。

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マルサンカクシカクさん

 

最初にお茶を出してくれるのだが、お客さんに合わせてブレンドしてくれる。お茶もかなり美味い。このコーヒー一杯350円は良心を感じる。

 

チルイン/チルアウト

何か予定を立てようと頭を巡らせる時は3〜4ヶ月先のことなので実質頭の中は10月。

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(鳥取の海を拝借 photo by Misato)

 

今年も終わりに近づいている。

 

来年の春くらいまではAYNIW TEPO以外にもベースの仕事やらサポートやらいくつか話をもらっていて少しずつその準備やイメージの時期。

 

シュワシュワと水蒸気のような音楽に乗って本屋へ。

 

最近日本語歌詞を書いたのがきっかけで言葉が楽しくなって来たので本屋に行ってみたが、選び切れずに帰宅。

 

オススメの小説や詩集などあるよ!という方は教えて欲しい。

 

 

代わりに最近のお気に入り音楽でも3枚程オススメしたいと思う。

 

Tower Recordingsの2001年リリースアルバム『Forkscene』

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現代環境音楽のようでいてフォークアルバムでもあり、ポップさも感じる、だがワールドミュージック感や即興性も感じる名盤。

 

とても癒されるし、異世界も味わえるのでGood。Animal Collective好きはハマると思う。

これは今また時代にフィットしていると勝手に思っている。

 

 

あと今っぽいところから

Jamila Woodsの新譜『LEGACY! LEGACY!』

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トラックの質も楽曲も言うことなしでかなり良い。歌は言わずもがな。今で言うネオソウルの範囲だと思うが90年代感も感じる。

 

あと2016年のジャズ盤

Makaya McRavenの『In The Moment』

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ソウルやヒップポップが染み込んだジャズが絶妙なバランスでシカゴ音響とマッチした感じ。

これは田川さんに教えてもらったのだが、俺の生活ローテーションにかなり入っている。

 

 

ライブが終わって一区切りしてリラックスできたのか、アレンジや新しい曲が思い浮かぶ。

 

早くスタジオに入りたい。

 

 

新AYNIW TEPO始動する

飛行機の中から。

 

雲の切れ間とか、海の色とかそんな事を気にする余裕が今はある。

 

昨夜は、

大阪南堀江environment 0gというライブスペースで東京のhenry tennisのアルバムリリースツアー大阪編に呼んで頂き、AYNIW TEPO新体制初のライブだった。

 

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1月末にメンバーが1人離脱してから昨日まではこのライブの準備と曲制作にとにかく時間を割いた。

 

日記が書きたくてしかたがなかったわけではないが、書く余裕がある事が今は嬉しい。

 

今起きている事象への報道やSNSの愚かさに、何度か日記の破片のような下書きを怒りに任せていくつか書いてはいたが、もう次の日に読み返した時にはその内容は自分の中で灰に変わっていた。

 

怒りに任せて自分の身も焼いている時間は俺にはやはりないんだな。

 

肝心のAYNIW TEPOのライブはというと、

反応を見る限り手応えもあり、何よりメンバーとライブできる喜びも溢れた。安心もした。

 

今回コーラスのサポートで入ってくれた金子ゆかも本当に素晴らしい声で良い仕事をしてくれた。

 

共演者達について、

 

henry tennisは生で観ると遥かに説得力のある音楽だった。演奏力もかなり高く、息もあっていて、7人編成で特に管楽器のクオリティ、楽曲の奥行きに感動した。

 

omnisightは日本のバンドではあまり見られない感触、2人編成でラウドでいて緻密なぶっとびクラブサウンドだった。飲んでいたテキーラが効いて何度か気を失いかけた。

 

あと、ベースの方が使っていたフェンダープレジションベースはこれまで見た中で最も音が良かった。あとで聴いてみるとフェンダーの63年と言ってた気がする。値段も桁が違っていた。

 

俺もいつかあの最上クラスのベースを1本手にしたいと思った。

 

とにかく3組とも良い組み合わせだったように思う。会場BGMがStereo Labで上がったし。

 

ありがとう。

 

AYNIW TEPO

2019/5/26 南堀江environment 0g セットリスト

1. She (新曲)

2. Sunrise Express (新曲)

3. Yan-Yan

4. Regal Song

5. Snow Mountain

6. Pluto (新曲)

7. Beautiful Vibrations

 

 

さてまた生活も音楽も掘って行くか。