漂っている男
今日は朝から人間ドック。
胃カメラ検査が憂鬱で仕方なかったが、カメラ捌きが上手い先生だったのでそこまで辛くなかった。
鼻からカメラを入れて胃の中の写真を撮ろうだなんて人間には全く驚かされる。
毎年言ってることだが、あの黒くて長いカメラの管が胃の中に入って行くその間、俺の脳裏には必ずエイリアンがいる。
身長が数ミリだけ伸びていた。
検査のさじ加減でしかないが、それでも嬉しい。不思議なもので。
早くライブがしたい。
あの言葉にならない時間の中とか
葉巻が吐き出す煙の中を漂っていたい。
言葉や文字列からではなくて、後ろ姿とか、振動とか、手を握る力とかそんな曖昧なものからゆっくりと感情を汲み取ったり、状況を把握したりする時間の中にしばらく横たわっていたい。
要が誕生日にくれたシガーカッター。
葉巻の吸い口をカットして作る為のもの。
ありがとう。